40代で早期退職した市役所の「元・中の人」がお届けします

40代で早期退職した市役所の「元・中の人」がお届けします

辞めてわかった!17年間勤めた地方公務員のリアルとその後

本当は怖い!?イベント疲れで青息吐息

どうも、元・中の人です。
今回は、おそらくどこの役所も抱えているイベント疲れについて、取り上げてみたいと思います。


どこもかしこもイベント疲れ

民間から役所に入庁してとにかく感じたのは、まあ、年間を通じてどこの部署もイベントが多いということでしたね。私のかつていたところも、年がら年中、さまざまなイベントが行われていました。小さな講演会や講座などを含めると、軽く百は超えていました。
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もちろん、観光協会とか、商工振興とか、生涯学習とか、イベントそのものを主に行う部署であればそれでもかまわないのですが、はっきり言ってどこの部署も通常の事務とはほぼ関係なく、イベント業務に駆り出されるんですよね。また、全庁的なイベントとなると、通常の業務とは別にイベント運営プロジェクトチームなるものも編成されて、ほぼボランティアで対応してましたね。

やり切れずに役所が引き受けたケースが圧倒的!

そんな行政主催のイベントですが、昔からそんなに多かったわけではありません。近年そういったイベントが増えてきた要因の一つは、高齢化などで、やれる人達がいなくなったということに尽きます。

若年層や現役層が潤沢な都市部ならともかく、地方になればなるほど、もともとは地域の有志や、商工会だったり、体育協会だったり、神社だったり、さまざまな組織の運営によるイベントだったものが、やり切れずに行政に任されるというケースが圧倒的に多いのです。

首長にとっては絶好の顔売りの機会

さて、そんなイベントですが、役所の人数にも限りがあるので、当然現実的にやれないものも出てきます。なので、やりきれないならやらなきゃいんじゃないの?と当然考えるわけですが、なかなか減らないんですよね。

なぜって、首長や地元の議員にとっては、イベントは格好の顔売り・名前を売るチャンスなんですね。しかも、地元住民ではやりきれなくなったものを、役所で引き受けるなんてなれば、当事者への評判アップに当然つながりますから。はっきり言って、票集め、選挙対策の一環ぐらいにしか考えてなくて、実際にイベントを企画運営する側の最前線のことなんて、ほとんど考えられてませんでしたね。

「いいことやってる感」丸出しの自慰的イベント

最近増えてきたのが、耳馴染みのいい「健康」だったり、「みんなで街づくり」だったり、「共助・協働」だったりをテーマにしたイベントですかね。「行政だけでなく、市民の皆さんと一緒になってやっていますよ」的な、ぱっと聞いて耳なじみが良くて、「いいことやってる感」がありありと出ちゃってるようなイベントも実に多かったですね。

もちろんそれら全てを否定するものでもなく、きちんとした成果が出ている自治体もあるんだろうけど、ごく一部ですね。「なんか、他の自治体で流行っているから、うちでもやってみればいいんじゃない?」的な、軽いノリでやってる役所のほとんどは、はっきり言って、お役所とそのお抱えとなっている一部の市民団体による自慰行為でしたね。イベントやっても、純粋な来場者なんてごくわずか、来るのは市民団体の関係者か家族、行政関係者ばっかりなんて、よくあるケースでしたから。
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お役所はスクラップが苦手

困ったことに、やり始めたらなかなかやめられないのが、お役所の常です。もともと事業の継続性を維持するのが役所でもあるので、そんなに役所のやってることがコロコロ変わっても困るのですから、当然といえば当然なのですが、それにしても、統合や見直しできるようなイベントは結構多いのに、「あれは合併前の旧○○市の重要なイベントだったからやめられない」とか「○○と△□のイベントに関与する市民団体同士で、支援する政治家が異なるので反目しあってて、統合できない」とか、いろいろなシガラミだらけで統廃合ができないケースが圧倒的に多かったですね。まー、いい迷惑でしかなかったですよ。首長以下、だれも悪役になりたくないので、やめたいって思っていても言い出せない。そんなところで働く下っ端お役人は、実に不遇です。

お役所の現金事情

どうも、元・中の人です。
今回は、仕事上での現金の取り扱いというテーマを取り上げてみたいと思います。


支払で現金を扱うケースはかなりレア

民間経験者としては、役所での現金を扱うことの少なさには結構驚かされましたね。まあ、民間でも基本的には掛売伝票による後払いが基本なところがほとんどでしょうけど、でも、時と場合によっては個人立替えのうえで領収書を提出して後日清算なんてケースも結構あるんですね。

でも、役所はレアなケースを除くと、まずそういった清算ということはしません(一部の例外を除いて基本的にできない)。なので、ボールペン1本であっても、掛売に対応していない店では基本的には購入できないんですね。
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例外的なレアケースとして、支払で現金を取り扱うことができるのは以下のような場合に限られます。
・その店でしか取り扱っていない&その店が掛売に対応していないとき
・講師や委員などに対して謝礼を現金で支払う必要があるとき
・出張などで公共交通機関での交通費や宿泊費など、現金払いの経費がかかるとき
・敬老祝い金や生活保護費など、現金で直接支給が通例となっているとき

上のような場合も、その場で即現金が支給されるわけではなく、あらかじめ「○○という店で○○を○○円で購入する必要があるが、現金払いのみで、他店で入手できないため、資金前渡で現金を出してください」といったような決裁を行い、会計部署に提出して、処理後数日たって現金が支給されるという、とてもお役所らしいメンドーな手続きになります。

歳入受け入れは結構現金が多い

一方で、主に以下のようなものになるのですが、住民から納めてもらうケースとなる歳入受け入れに関しては、その性格上結構現金が多いですね。
・税金や保険税などの窓口納付
・住民票交付などの手数料など
・施設やサービスの使用料、保育料や給食費など
・物品販売代など
たまーにニュースで住民から受け入れた現金をため込んで着服した職員が逮捕なんて事件が出たりしますが、まあ、確信犯なんでしょうけど、その犯人の心境はちょっと理解できないですね。元・中の人的には、どちらかというと紛失などのリスクから、職員はため込んで現金を持っておくことは極力嫌がる傾向が強く、その日のうちに集まったお金は、出先部署とかでもない限りは、その日のうちに会計窓口に入金してしまうのがほとんどでしたね。ちなみに会計窓口に集まった現金は、その日のうちに指定金融機関(地元の地方銀行のケースが多い)に行って処理されることになるので、会計窓口でもそんなに多くの現金は手元に残しておかないのが基本でしたね。

ついで話になりますが、都道府県庁とか政令市とか結構大きい規模の自治体になると、庁舎の中に指定金融機関の窓口があったりするんですよね。あれ、弱小市町村にとっては結構羨ましかったですね。

特殊なケースの現金は存在する

一般的な市の会計とは別に、例えば近隣市町村と合同で話し合いを行うための協議会を作ったり、施設設立のための準備委員会だったり、そういった任意的団体の通帳や印鑑といったものを所管課で預かるケースはあります。関係市町村持ち回りで会計や幹事を輪番で回していたり、力関係的に半永久的に幹事市町村が固定というところもあったりします。
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金額的には、ホントに事務費程度の数万円といったものから、施設建設の準備負担金数千万円!みたいなものまでいろいろでしたね。かつて、東国原さんが初めて宮崎県知事になった際に、最初に県庁職員に対して行ったのが、こういった組織的に管理されていないお金の完全把握だったと思います。まあ、全てが怪しい裏金というわけでもないのですが(一部には本来の目的を失って完全に裏金になってしまったようなものもあるのかもしれませんが)、何よりもまず、それらのお金の一部(もしくは全部)に税金が投入されており、組織的にしっかりと把握・管理されていないという点が大問題なんでしょうね。

そういったものも、基本的には金庫であったり、保管庫であったり、カギのかかる形で保管するんですけど、元・中の人的には、そういったお金や通帳や印鑑といった類は、やはり紛失などのリスク回避の観点から、できるだけ持っていたくないという意識が強かったです。「早く次の幹事市町村に回したい」って感じでしたねぇ。

役所のホームページはなぜわかりにくい

どうも、元・中の人です。
今回は、「いまいち垢ぬけない」、「使えない」と日本全国で評判の、役所のホームページについて取り上げてみたいと思います。


とにかく更新が面倒だった黎明期

かつて、日本でインターネットが普及を始めたばかりのころ、市町村は結構早くからホームページは設置していたと思います。私のいたところも、1997年ころには開設していたように記憶しています。で、当時のスタンダードは以下のいずれかだったと思います。
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  1. 広聴担当部門とかパソコンに詳しい職員とかが、ホームページビルダーのようなソフトを使用して、セコセコと自家内職
  2. 「パソコンわかる人いないから」と、業者に全て業務委託

どちらも一長一短があって、1は情報の更新対応は結構早いんですけど、作りがかなり垢ぬけないアレな感じでしたね。トップページのタイトルが「○○町役場のホームページ」なんて感じで、スクロールしちゃったりするんですから。古き良き時代のホームページって感じでした。

一方の2は作りはかなりしっかりしたホームページなんですけど、とにかく情報の即時更新に相当な無理がありましたね。私のかつていたところはこの方式だったんですけど、ページ更新は、修正原稿と修正の申請書の決裁をとって、それと原稿データの入ったフロッピーディスクをホームページ担当課に持っていき合議をもらって、ホームページ担当課経由で委託業者に送付して、早くて数日たってから更新といったものでしたね。今考えると、あり得ないくらいとても面倒だったんですよね。

最近の主流

ここ最近は、自家サーバか庁外サーバかとかの違いはあると思いますが、どこの役所もCMS(コンテンツマネジメント)型のシステムを使っているケースが多いですね。どこの部署でも、各自がそれぞれ即時情報を更新できるという点では、黎明期とは隔世の感がありますな。

カオス状態なページは結構あるぞ

当然ですが、どこの部署でもそれぞれ即時情報発信できるようになった弊害として、勝手気ままにそれぞれの部署でテキトーにページを作ることになるので、結構、カオスな状態のページになってるところが多かったですね。もちろん、コンプライアンスとか一定のルールとか視覚障害者への配慮とか、複数人による内部チェック機能とか、いろいろあるんですけど、まあ、組織が大きくなればなるほど統制がとれなくなるのは世の常ですから、限界があるわけです。結果として、どこも以下のようなお役所的カオスなページが誕生するんですね。
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・似たようなページが乱立している
・フォーマットや文体が統一されていない
・カテゴリ分けが実にいい加減
・希望する情報が探せない、出てこない
・掲載情報の充実度合いに差がありすぎる
・あちこちリンクが切れている

元・中の人も、現役だったときにすでに自分のところのホームページを見る際には、カテゴリ分類なんて使わずに、検索窓直打ち一択でしたね。深すぎる階層にパンくずリストが大変なことになってる事なんて、しょっちゅうでしたから。

問題の根底は、今の役所の職員の大半(ほとんど?)が、ウェブによる情報発信を「片手間の仕事」としてしか認識していないことじゃないでしょうかね。だから、ホームページの更新に関して、しっかりと引継ぎされることなんてまずないので、異動によって事務担当者が変わると、ある日突然カオス化が始まったりするんです。

情報の充実度は自治体の規模に比例する

これは、かなりの数のホームページを比較していくと実感するのですが、役所のホームページの充実度は、やっぱり自治体の規模に比例しますね。政令市とか大きいところはそれだけお金と人員をあてて、しっかりと情報を充実させてる一方で、小さいところは手が回ってないのが見て取れます。どちらかというと、住民に直結する暮らしに関する情報はそれほどの差はないのですが、行政情報(財政情報とか統計とか人事とか)の部分を見ると、その役所の力の入れ具合が如実に出ますね。小さいところだど、法定情報(法律的に公表しなければならない義務付けられた行政情報)以外は空っぽで、観光情報と暮らしの情報しかないような市町村もたまーに見かけます。

男女共同参画?何それ、食べられるの?

どうも、元・中の人です。
今回は、市町村役場の男女問題(といっても色恋沙汰じゃないよ)について、その実態について取り上げてみたいと思います。


下手すると民間よりも女性は少ないぞ

日本の女性就職率と管理職登用率って、調査機関や調査方法によっていろいろあるみたいですけど、厚労省の調査だと平成25年で就職率は45%程度、管理職は11%強ってなってますね。地方公務員の場合は、内閣府男女共同参画局の調査だと平成27年で管理職は12%程度ですね。就職率はいまいちデータが見当たらなかったのですが、平成5年と古いデータで5割弱ってなってますから、あんまり民間も含めた数字と変わんないですね。
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実際に私のいたところでは、はっきりいって下手すると民間よりもひどいような状態でしたねぇ。全体的には女性比率は4割弱ですが、それは公立保育所などの女性保育士(全員女性!)を入れての話なので、一般事務だともっと比率は下がります。管理職比率なんて一桁ですよ!確か8%とかそんな感じ。公立病院とかもっている自治体なんかはもっと少ないんじゃないでしょうかね。

生きた化石!プロジェクトは男にやらせる理論

自治体の人事当局をはじめとして首脳陣の管理職って、男女感について生きた化石みたいな考えの人がウジャウジャしてましたね。市町村によってはかなりリベラルな気風のところもあるようですが、私のいたところなんて、「男なんだから出世しろ。昇進試験受けるのは当たり前だろ」だの、「あいつは女だから重要な事業は任せられない」とか、21世紀にもなってフツーに管理職の口から出てましたから。断っておきますが、私、別にフェミニストではありません。が、さすがに「お前、いつの時代の人?」的な発言には閉口しましたね。
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ちなみに、そんなんだから、「肉体労働の業務支援=男性」とか、「災害対応=男性」とか、「来賓接待=女性」とか、性別指定で指示が出てるのが当たり前で、それに対してだれも疑問に思わないんでしょうな。

ただし、モチベーション低い女性職員が多いのも事実

ただ、やはり仕事に対する取組みについては、男性よりもモチベーション低い女性職員が多いのも事実でしたね。
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役所は産休育休そのものや、その後のキャリア復帰などは、民間よりもはるかに恵まれているので、家庭と仕事の両立がしにくいということはありません。にもかかわらず、特に二馬力公務員の妻のほうはその傾向が強く、「がつがつ稼がなくても食べて行けちゃうから」、「ダメな2割でも給料もらえるから」、「辛くなったら辞めちゃうから」という考え方がそうさせているのかもしれません。

ただ、私はそういった二馬力公務員の方は人間的には好きになれなかったですが、それはそれでアリな生き方だなぁとは思ってました。ガツガツと出世してキャリアアップするだけが働き方じゃないですから。憎らしくもありながら、「二馬力うらやましいわぁー!」なんてね。

やっつけ感が見え見え

さて、今がいったい何時代だかよくわからないような状態のお役所が、「男女共同参画社会を推進しよう!」なんてやってるんですから、「どの口が言ってるんだ!え?」となるわけですね。元民間だった元・中の人的には、肌感覚では半世紀くらい意識が遅れてるような気がします。

私の勤めてたところも、一部のおかかえフェミニスト団体や関係者にのみ配慮して、「法律上、やらなくちゃならないんで、とりあえずやってます」的なやっつけ感満載の事業ばっかりでしたね。金かけて著名人読んで、トークショーやって、イベントやって、でもそこに足を運ぶ人なんて老人と一部のリピーター化したフェミニスト仲間ばっかり。ホントに啓発が必要なのは男性や若い世代なんだけどなぁ。まぁ、まったく何にもやってない市町村もあったから、まだマシといっていいのだろうけど、ホント、それでいいのか?

役所の基本的な組織って?

どうも、元・中の人です。
今回は、ほとんどの人が役所に来ても、関係者以外は全体像を把握することはまずないであろう、組織機構について取り上げてみたいと思います。


大まかな部門は6つ

基本的に市町村は法律上の決められた事務をやっているので、その規模や特殊なケース(生活保護のように町村では担当していない事務など)を除けば、どこも似たり寄ったりな仕事です。そのため必然的に、役所の部門も似たような構成になるケースが多いんですね。基本的には大まかに以下の6つに分けられるでしょうかね。

  1. 議会部門(議会運営など)
  2. 総務部門(人事、総務、住民戸籍、防災、広聴、企画政策、税務、財政など)
  3. 福祉部門(介護保険国保障害福祉社会福祉生活保護、児童福祉など)
  4. 衛生経済部門(環境衛生、産業経済、商工観光、農林水政など)
  5. 建設部門(道路、公園、都市計画、上下水道など)
  6. 教育委員会教育委員会運営、学校教育、社会教育など)

これに、プラスアルファとして消防とか、公営病院とか、その市町村の状況によって部門が追加になります。また、本来は独立した部署として、会計とか選挙管理委員会とか、監査とか農業委員会とかあるんですけど、それらはまあ割愛していいレベルの部署であることがほとんどです。そういったところは小規模になると上記6部門と兼務だったりするところも多いですね。
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あとは市町村の規模によって、小さいところでは上記の2部門合わせて1部だったり、逆に政令指定都市などの規模になると、総務部門だけで3部局に分かれていたりするんですね。私のかつていた地方の弱小市役所では全部でたったの7部門くらいでしたけど。

例えば、仙台市を見るとすごいですねー!さすが政令市ですね!総務部門だけで「総務局」「まちづくり政策局」「財政局」「市民局」の4部門に分かれてます。

課単位でみるとどうなるか

次に、部局の下の組織である課に注目してみます。基本的には前述の部門の下の仕事内容ごとに、「職員課」とか「総務課」とか「住民課」といった感じに課がおかれますが、市町村の規模などによって、3つの仕事を1つの課で行っていたり、逆に1つの仕事をさらに細分化して違う課で行っていたりするんですね。

例えば、小さなところでは「総務課」という1つの課の中に「総務係」「人事係」「財政係」といった係単位で仕事が分けられていますが、大きなところでは「人事課」「給与厚生課」「総務課」「防災課」「財政課」「財産管理課」といったように、課がさらに細分化されていたりします。私のいた地方の弱小市役所では全部で40くらいの課(所)しかありませんでしたね。

小さいところは小さいなりに大変そう

ただ、あまりにも規模が小さいところは結構大変だと思いますね。

例えば、日本で最小の自治体である東京都青ヶ島村例規集を見てみると、うーん・・・実に恐ろしい。なんと!部局なんて大分類は一切なく、村役場全体で「総務課」「事業課」「教育委員会」のたったの3つです!小さい小さいとは聞いてはいましたが、まさかここまで小さいとは!!! とんでもない数の法定事務をひとつの課で担当していることがわかります。
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もちろん、絶対的な仕事量は少ないので、1つ1つの仕事だけを見ればそんなに大変ではないのかもしれませんが、ハンパない仕事数を広く浅くひとりの担当職員がカバーしなければなりません。年に1回あるかないかの仕事がほとんどになるでしょうから、反復作業によって仕事を習熟することも難しいので、常にイレギュラーな仕事を抱えているようなもんです。しかも1年ぶりにその仕事に取り掛かったら、法律改正されてて基準もやり方も変わってたとか、よくありそうですよねぇ。いやぁ、結構なムリゲーっぷりに脱帽です。

規模の大きなところは単一仕事量という面では、別の意味で大変さはあるかと思います。でも、職員ひとりあたりの担当する仕事の種類としては絶対的に少なくなるし、複数の職員で同一の仕事を担当するケースが多くなるので、相談やリカバーもしやすいですよね。また、繰り返しの反復作業が圧倒的に多くなるため、仕事の習熟も早く、その道のプロフェッショナルが育ちやすい環境といえるでしょうね。元・中の人的には、そのメリットをとるほうがいいなぁと思いますね。

ふるさと納税の功罪

どうも、元・中の人です。
今回は、今やすっかり返礼品目当ての争奪戦として定着した感のあるふるさと納税について取り上げてみたいと思います。


うちもやらないと持っていかれる!

ふるさと納税が始まった2008年、はっきりいってこの制度、まったく流行ってなかったんです。返礼品目当てで大人気となったのはそれから4~5年くらいたったころではないでしょうかね。当時は返礼品もほとんどの自治体は出しておらず、あったとしてもオリジナルストラップとか、マグカップとか、文字通り「粗品」程度だったんです。私の勤めてたところは、まったく返礼品はなく、お礼状のみでしたね。

ところが、いくつかの自治体が豪華な返礼品を用意(一般的には寄付額の4割程度と言われている)しはじめ、それがテレビや雑誌で取り上げられると、次第にそちらに寄付が集中し始め、翌年には自分の自治体の税収が減り始めるんですね。それで、「うちも返礼品をやらないと、他に持ってかれるぞ!」と危機感を感じて、対抗措置的にやり始めるんです。
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結果的に全国の自治体が共食いをし合うという、まあ、なんというか、お国が制度を打ち出した当初の本来の趣旨からはだいぶ脱線した制度となってしまったんですね。

もちろん、豪華な返礼品だけではなく、手続きの簡略化というのも一因にはあるでしょうね。それまでは各自治体にそれぞれ申請書を出したりして、銀行振り込みだけしか対応してなかったりして、手続きが面倒だったんです。ところが、ふるさと納税ポータルサイトやクレジットカード払いなどが普及したことによって、手続きが劇的に簡単になったことも、爆発的に人気が出た理由でしょうね。

人件費まで含んだトータルだと・・・?

2017年9月の週刊朝日の報道だと、全国1700強の自治体のうち、得している自治体は1279で、損している自治体は462となっていますが、これは、単純にふるさと納税による税額のINとOUTだけを比較してるので、返礼品にかかる各種経費や、寄付受け入れやワンストップ制度にかかる役場の人件費、ポータルサイトへの手数料などの計算を考慮すると、実は結構な自治体が赤字なんじゃないんでしょうかねぇ。
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私の勤めてたところは地方の弱小都市でしたけど、やっぱり毎年ほとんど赤字で、良くて痛み分けのチキンレースだったですね。

まあ、ただ、それでも地場産業の活性化や雇用の創出という点では、地方に一定の効果があるのも事実でしょうし、それによってPRになったり、その自治体に興味をもつきっかけにしてくれたりとか、被災地への義捐金になるといった側面もあるんでしょうから、手放しでダメだともいえないんでしょうけど。それに、都市部の自治体はそれまでの自分たちの置かれた恵まれた環境に対して胡坐をかいてきたところがあるでしょうからね。

自分の自治体住民だと役所は大損

ちなみにお役所的には、自分のところの住民から自分の自治体にふるさと納税されると、税額にもよるんですけど、一般的には返礼品にかかる経費+人件費+ポータルサイトへの手数料相当の分だけ損になるんですね(もちろん確定申告しない人とか、控除限度額を超える額をドドーンと寄付する場合とかならいいんですけど、まあ、その場合は住民の方が大損します)。結構、良かれと思って自分の自治体にせっせと寄付してくれる人って多いんですけどね。

だからでしょうけど、私の勤めてたところでは、市外在住の職員に対しては「ふるさと納税してしてアピール」とか、地元在住の職員には「市外の家族や親戚に声かけて」とか、結構そういった、身内向けのいい迷惑な勧誘がハンパなかったですね。

本当は怖い!?議会対策

どうも、元・中の人です。
今回は、ほぼ9割?(テキトーです)の住民が興味を持たない、市町村の議会対策について取り上げて見たいと思います。


大半は単なる追認機関

自治体の地方議会って、ほとんどの住民の皆さんは興味ないんですよね。一般的には、国会のように党派間(議員同士)の対決構図というのはほとんどなく、執行部当局(首長及び職員)とのやり取りがほとんどなんです。

はっきりいって、よほどの反首長派が多数を占めるようなネジレ議会でもない限り、当局側の作成議案を追認するだけの機関になっているようなところも多いですね。
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議員の質もお世辞にも高いとは言えませんので、勉強不足、理論不足な感も否めず、通常は定例的に年4回開催が行われるんですが、傍聴に来てるのは共○、公○とか、議会マニア、陳情マニアの一部プロ市民だけですから。

その点、国の省庁なんかは大変ですよね。国会対策で何日も激務に耐えたり、深夜まで待機なんてこともザラにあるみたいですから。

パフォーマンス劇場かよ!

民間経験者として驚いたのは、議会対策が大変かどうかは事前の根回し次第というところですね。首長側は、「今回の議会では○○と○○について、議案を出します。その内容は~」といった感じで、与党側にあらかじめ根回し説明を行うんです。
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一般質問という議員側からの提案テーマに対するやり取り(イメージ的には首長側との討論会のようなもの)についても、あらかじめ「私はこういう内容で質問します」という事前通告を議員が出して、それに対して、当局側(職員)があらかじめ根回し連絡をして、「ご質問の内容は、○○という趣旨でいいんですね?では、○△という形で回答しますね」と、下打合せのようなものをして、答弁書を作成するんですね。最初見たときは、「なんだそれ?毎年多額の税金と時間を投入して行う壮大なパフォーマンス劇場かよ?」って思いましたよ。

にもかかわらず、大して使えない、仕事できない、責任感なし、口だけは達者みたいな管理職は、たいてい「議会がもうすぐ始まるから忙しい」だの「議会対策で大変だ」などといつも喚き散らしてましたけどね。

議員との距離が近すぎるっての!

それでもまあ、首長及び当局側の考える政策と、ときに意見がすれ違いながらも議論を重ねて合意形成をはかっていくという過程そのものにも、存在意義があるんでしょうなと思ってました。でもね、例えば、毎議会閉会後に行われる議員と幹部職員との懇親会とか、議員を巻き込んだ幹部職員間の派閥(党派)争いとか、選挙になると俄然色めき立つ幹部職員とか、いろんな意味で田舎になればなるほど議員との距離が近く、そういう「胡散臭い」世界が大好きな人以外は、私を含めてみんな辟易しちゃうと思いますね。
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だってね、懇親会ひとつとっても、政策に関して最後の最後まで意見がかみ合うことなく、半ば喧嘩腰で首長と舌戦を交わしてた人と、なんで一緒に酒飲みできるんでしょ?どんな罰ゲームなの?結局、舌戦も含めてパフォーマンスだったのかい!ってなりますよね。これだから、地方議会にも役所にも不信感しか残らないんじゃないのかなぁ。