40代で早期退職した市役所の「元・中の人」がお届けします

40代で早期退職した市役所の「元・中の人」がお届けします

辞めてわかった!17年間勤めた地方公務員のリアルとその後

ふるさと納税の功罪

どうも、元・中の人です。
今回は、今やすっかり返礼品目当ての争奪戦として定着した感のあるふるさと納税について取り上げてみたいと思います。


うちもやらないと持っていかれる!

ふるさと納税が始まった2008年、はっきりいってこの制度、まったく流行ってなかったんです。返礼品目当てで大人気となったのはそれから4~5年くらいたったころではないでしょうかね。当時は返礼品もほとんどの自治体は出しておらず、あったとしてもオリジナルストラップとか、マグカップとか、文字通り「粗品」程度だったんです。私の勤めてたところは、まったく返礼品はなく、お礼状のみでしたね。

ところが、いくつかの自治体が豪華な返礼品を用意(一般的には寄付額の4割程度と言われている)しはじめ、それがテレビや雑誌で取り上げられると、次第にそちらに寄付が集中し始め、翌年には自分の自治体の税収が減り始めるんですね。それで、「うちも返礼品をやらないと、他に持ってかれるぞ!」と危機感を感じて、対抗措置的にやり始めるんです。
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結果的に全国の自治体が共食いをし合うという、まあ、なんというか、お国が制度を打ち出した当初の本来の趣旨からはだいぶ脱線した制度となってしまったんですね。

もちろん、豪華な返礼品だけではなく、手続きの簡略化というのも一因にはあるでしょうね。それまでは各自治体にそれぞれ申請書を出したりして、銀行振り込みだけしか対応してなかったりして、手続きが面倒だったんです。ところが、ふるさと納税ポータルサイトやクレジットカード払いなどが普及したことによって、手続きが劇的に簡単になったことも、爆発的に人気が出た理由でしょうね。

人件費まで含んだトータルだと・・・?

2017年9月の週刊朝日の報道だと、全国1700強の自治体のうち、得している自治体は1279で、損している自治体は462となっていますが、これは、単純にふるさと納税による税額のINとOUTだけを比較してるので、返礼品にかかる各種経費や、寄付受け入れやワンストップ制度にかかる役場の人件費、ポータルサイトへの手数料などの計算を考慮すると、実は結構な自治体が赤字なんじゃないんでしょうかねぇ。
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私の勤めてたところは地方の弱小都市でしたけど、やっぱり毎年ほとんど赤字で、良くて痛み分けのチキンレースだったですね。

まあ、ただ、それでも地場産業の活性化や雇用の創出という点では、地方に一定の効果があるのも事実でしょうし、それによってPRになったり、その自治体に興味をもつきっかけにしてくれたりとか、被災地への義捐金になるといった側面もあるんでしょうから、手放しでダメだともいえないんでしょうけど。それに、都市部の自治体はそれまでの自分たちの置かれた恵まれた環境に対して胡坐をかいてきたところがあるでしょうからね。

自分の自治体住民だと役所は大損

ちなみにお役所的には、自分のところの住民から自分の自治体にふるさと納税されると、税額にもよるんですけど、一般的には返礼品にかかる経費+人件費+ポータルサイトへの手数料相当の分だけ損になるんですね(もちろん確定申告しない人とか、控除限度額を超える額をドドーンと寄付する場合とかならいいんですけど、まあ、その場合は住民の方が大損します)。結構、良かれと思って自分の自治体にせっせと寄付してくれる人って多いんですけどね。

だからでしょうけど、私の勤めてたところでは、市外在住の職員に対しては「ふるさと納税してしてアピール」とか、地元在住の職員には「市外の家族や親戚に声かけて」とか、結構そういった、身内向けのいい迷惑な勧誘がハンパなかったですね。

本当は怖い!?議会対策

どうも、元・中の人です。
今回は、ほぼ9割?(テキトーです)の住民が興味を持たない、市町村の議会対策について取り上げて見たいと思います。


大半は単なる追認機関

自治体の地方議会って、ほとんどの住民の皆さんは興味ないんですよね。一般的には、国会のように党派間(議員同士)の対決構図というのはほとんどなく、執行部当局(首長及び職員)とのやり取りがほとんどなんです。

はっきりいって、よほどの反首長派が多数を占めるようなネジレ議会でもない限り、当局側の作成議案を追認するだけの機関になっているようなところも多いですね。
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議員の質もお世辞にも高いとは言えませんので、勉強不足、理論不足な感も否めず、通常は定例的に年4回開催が行われるんですが、傍聴に来てるのは共○、公○とか、議会マニア、陳情マニアの一部プロ市民だけですから。

その点、国の省庁なんかは大変ですよね。国会対策で何日も激務に耐えたり、深夜まで待機なんてこともザラにあるみたいですから。

パフォーマンス劇場かよ!

民間経験者として驚いたのは、議会対策が大変かどうかは事前の根回し次第というところですね。首長側は、「今回の議会では○○と○○について、議案を出します。その内容は~」といった感じで、与党側にあらかじめ根回し説明を行うんです。
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一般質問という議員側からの提案テーマに対するやり取り(イメージ的には首長側との討論会のようなもの)についても、あらかじめ「私はこういう内容で質問します」という事前通告を議員が出して、それに対して、当局側(職員)があらかじめ根回し連絡をして、「ご質問の内容は、○○という趣旨でいいんですね?では、○△という形で回答しますね」と、下打合せのようなものをして、答弁書を作成するんですね。最初見たときは、「なんだそれ?毎年多額の税金と時間を投入して行う壮大なパフォーマンス劇場かよ?」って思いましたよ。

にもかかわらず、大して使えない、仕事できない、責任感なし、口だけは達者みたいな管理職は、たいてい「議会がもうすぐ始まるから忙しい」だの「議会対策で大変だ」などといつも喚き散らしてましたけどね。

議員との距離が近すぎるっての!

それでもまあ、首長及び当局側の考える政策と、ときに意見がすれ違いながらも議論を重ねて合意形成をはかっていくという過程そのものにも、存在意義があるんでしょうなと思ってました。でもね、例えば、毎議会閉会後に行われる議員と幹部職員との懇親会とか、議員を巻き込んだ幹部職員間の派閥(党派)争いとか、選挙になると俄然色めき立つ幹部職員とか、いろんな意味で田舎になればなるほど議員との距離が近く、そういう「胡散臭い」世界が大好きな人以外は、私を含めてみんな辟易しちゃうと思いますね。
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だってね、懇親会ひとつとっても、政策に関して最後の最後まで意見がかみ合うことなく、半ば喧嘩腰で首長と舌戦を交わしてた人と、なんで一緒に酒飲みできるんでしょ?どんな罰ゲームなの?結局、舌戦も含めてパフォーマンスだったのかい!ってなりますよね。これだから、地方議会にも役所にも不信感しか残らないんじゃないのかなぁ。

役所の上下関係の実態

どうも、元・中の人です。
今回はコメントでご質問のあった、職員間の年齢などの上下関係について取り上げてみたいと思います。


入庁年齢はバラバラ

かつて(バブル崩壊以前ぐらいまで)は、役場職員といえば高校や短大、大学卒業後でストレートで入庁してくるという形が圧倒的に多かったようです。同期で同年齢でみんな新卒で・・・といった感じでしょうかね。
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ですが、就職氷河期以降、社会人経験者であったり就職浪人であったり、大学浪人であったり、留年であったり、そういった多様な方を採用するようになり、採用試験を受けられる年齢も、自治体によっては35歳までとかある程度の幅を持たせているところが増えましたね。場所によっては59歳まで受験可能なんてところもありますね!

また、役所の仕事の多様化に伴って、専門職採用枠だったり、社会人経験者枠だったりと、採用区分も複雑化してきたこともあり、とにかく、入庁時の年齢はバラバラなことが多いです。私がかつて勤めてたところも、入庁したときは採用区分は一般職員のみでしたが、大学新卒は2割程度であとは社会人経験や就職浪人などでしたね。そのため、同期なのに10も年齢が上の方もいましたねぇ。

最近は住民の風当たりがとにかく強いので、市町村としても「無駄なく即戦力を採用したい」という傾向が強いようで、最近はむしろ新卒よりも社会人経験者を優遇する傾向にあるように感じましたね。

同期入庁でも給料もバラバラ

さて、入庁年齢がバラバラということで、そうなると給料はどうなるのか?ということが気になるところですね。

基本的には、公務員の月給(基本給)は、俸給表という給料表に記載されています。これは各自治体によって異なりますが、それぞれの市町村の例規集などで職員給与規則などで誰でも見ることができます。

さて、この俸給表ですが、号(横)と級(縦)とその月額が記載されているだけで、年齢や役職などの記載はほぼありません。採用された際には、人事所管部署によって、高卒初任給は1号5級からスタートとか、大卒は2号1級からスタートとか、初任給の基本となる号級を別途決められているんですね。
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さて、スタンダードとなる大卒初任給や高卒初任給の号給が決まったところで、入庁年齢がバラバラの人をどのように差をつけるのかというと、これは市町村によって異なるのであくまで参考になりますが、基本的には前歴換算という取扱いを行うんですね。

前歴換算は、例えば、社会人経験(正社員)だったり、大学院だったりすると係数1.0、アルバイトだと係数0.4、浪人・予備校生だと0.2とか、前歴の年数に係数を乗じた数を加算していき、それに比例させて、スタンダードとなる大卒初任給の号級に級を上乗せしていくんですね。(級の上乗せの幅や係数は、市町村によって異なります)

そのため、その職員の前歴換算を加味した状態で初任給が決まるので、人によって初任給が2号3級とか2号5級とか、2号8級とかバラバラのスタートラインになるんです。

また、一部の市町村では残っているのかもしれませんが、かつて人事評価制度がなかったときには、初任給への年齢加算(前歴関係なく、年齢のみでもって換算していく方法)なども行われていたようです。

なお、専門職採用や、社会人経験者枠など、採用区分が異なる場合は、当然にしてそのスタートラインとなる号級が異なってきます。中には最初から、係長待遇とか、課長補佐待遇などの社会人採用などもありますね。

ちなみに、採用試験の結果の成績(良し悪し)は、採用合否にのみ使われ、初任給には特に反映されなかったと思われます。(ただし、配属先などの配慮の参考にされる可能性はあるようです)

最後に残るのは役職による上下関係のみ

前述したように役所って、最近は入庁時の年齢も経験年数もバラバラな状態なので、いろいろと上下関係が難しいのではないか?と想像されるかもしれません。私のいたところでも、実際に年下の先輩もいましたし年上の同期もいましたね。また、数年後に入庁してきた後輩によくよく話を聞いてみたら、自分よりも社会人経験も年齢も上だったとかね。
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でも、民間では一日でも早くその業界に入った先輩というのが絶対的な上下関係として存在するようなところもあるようですが、役所の場合、そういった意識は入庁後数年もしないうちに薄れていって、絶対的に残るのは役職(係長とか課長とか)としての上下関係のみなんですね。

なので、入庁〇年目とかの経験年数や年齢はあまり関係なく、たとえ経験年数や年齢が年下の係長であっても、自分が係長より下であれば、その方に対しては敬意を払う必要がありますね。国家公務員で、キャリア組の若い大学出たてのエリートが上司になるなんてことありますけど、あれと一緒です。年齢も経験年数も関係なく、役職がすべてです。

まとめると以下のような感じですかね。
1 比較的早く薄れていくもの
 - 年齢の差
 - 社会人経験年数の差
 - 採用時の区分の違い(ただし、役職の差や昇給ペースの差となって残る)
2 次第に薄れていくもの
 - 入庁年数(先輩、後輩)の差
3 最後まで残るもの
 - 役職の差
 - 昇給ペースの差(ただし、入庁後の人事評価の差も反映される)

1は比較的早くになくなり、最後に残るのは3ですね。2は、ときどき、例えば飲み会の席などで、ときどき現れるくらいでしょうか。普段は役職の上下関係で敬語でも、飲み会の席でアルコールが入ってくると、タメ口になったりといった形でしょうかね。

本当は怖い!?役場の庁舎事情

どうも、元・中の人です。
今回は、自治体によってかなりの格差のある庁舎について取り上げてみたいと思います。


カオス状態の庁舎が結構多いゾ!

役所の庁舎ときくと、多くの方は東京都庁みたいな「ドドーン!」とりっぱな庁舎を想像するのではないでしょうかね。まあ、田舎であっても「おらの町で、一番立派な建物は役場だど」みたいなところもありますが、都市部になればなるほど、規模が大きな自治体になればなるほど、庁舎の大きさも比例するということで基本的に間違いありません。

ただ、都市部の自治体になると、なかなか土地の取得が難しかったりして、貸しビルの一角に支所が入っていたり、土地も建物もリースで借りている!なんてところもあったりします。
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また、「土地はあるけど金はない」みたいな、地方の弱小市町村になると、増築に次ぐ増築で、訳が分からなくなっているような庁舎も結構ありましたね。敷地内に「本庁舎」「新庁舎」「第1分庁舎」「第2分庁舎」「東庁舎」「福祉事務所」「教育委員会庁舎」と、建築時期がそれぞれ異なる2~3階建てくらいの小規模な庁舎が乱立していて、それぞれ渡り廊下みたいなので無理矢理つながってたりして・・・。

しかも変な高低差のある土地に無理矢理建ててるものだから、新庁舎の3階と東庁舎の2階がなぜか同じフロアーでつながっていたり、第1分庁舎の1階と3階からは第2庁舎に行けるのに2階からはなぜか行き止まりとか、もうカオス状態だったりします。基本的にその都度小手先対応で増築してったんでしょうけど、なんか、お役所の先見性・計画性のなさが見て取れるような残念っぷりでしたね。

とにかく古い!そして暗い!

建て替えなどによって、大きく、新しく、快適な庁舎を持つ一部の市町村を除けば、基本的に役場庁舎は、「古い、暗い」がスタンダードです。私が勤めてたところも、例にもれず築40年を超えるオンボロ庁舎でした。
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雨漏り、隙間風、冷暖房の効きが悪い、照明が暗いと、オンボロの基本は押さえてましたね。事務机なんてサビだらけでカギもない、ロッカーもない、トイレは汚い、窓口のカウンター机は年代物の傷だらけの木製ですよ!椅子もこれまた年代物の座面のクッションなんてほとんどない代物で、多くの人が自腹で自前の椅子を持ち込んでいました。まぁ、はっきり言って、オフィスと呼ぶのもはばかられるような感じでしたね。

簡単に建て替えられない理由がある

そんなに古いなら、なぜ建て替えないの?って思いますよね。でもそれには結構根深い以下のような理由があって、簡単に建て替えられないんです。だから前述したような小手先増築でカオス状態になってしまうんですよね。
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  1. 役所運営を続けながらになるので、同一敷地内での全面改築が難しい
  2. 別の場所に移転改築する場合は、住民が反対するケースが多い
  3. 役所を新しい建物にすると、住民感情的に風当りが強い
  4. 数年前に小手先増築しちゃった(あるいは耐震補強しちゃった)んで、もったいないバイアスが働いてしまう
  5. そもそも金がない

ま、そんなんですから、ドラマに出てくるような、個人ひとりひとりが半プライベートブースみたいになってるような、流線形なおしゃれオフィスとか、最近はやりのフリーアドレス制オフィスなんて、間違っても役所の庁舎に求めてはいけません。

教育委員会という謎の?組織

どうも、元・中の人です。
仕事編の中でも、今回は世間では知られているようでいまいちよくわからない教育委員会について取り上げてみたいと思います。


実はほとんどが市町村職員

よく、小さいころは、「○○小学校が、教育委員会からお叱りを受けた」なんて話を聞くと、なんだか、教育委員会って校長先生よりも上の偉い人達とか、教育ママみたいな人ばかり揃ってる特殊な組織というイメージがありました。(私だけか?)
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教育委員会って法律的には行政委員会といって、一般的な市町村役場の行政とは独立性を保つというのがタテマエみたいなんですが、はっきり言って市町村役場の一部局と変わらないんですね。

だから実は教育委員会の職員のほとんどは、市町村職員なんですね。最も多いのは市町村職員として採用されて、異動で教育委員会に出向という扱いになって配属されるケースです。給料も一緒ですし、ほとんどの市町村は同じ庁舎内に教育委員会があるので、特に出向したという印象もなく、他の部署異動と同じ感覚ですね。首長部局(役所の一般的な部署)との行ったり来たりというのもありますので、はっきり言って教育に造詣の深くない職員もフツーに異動してきます。

学校の先生上がりの人もわずかだがいる

一方、教育公務員といって、公立学校の先生(教員)が教育委員会勤務になるケースもわずかですがあります。一般的には学校長にステップアップするための出世ルートとみなされているようですね。
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また、教育委員会のトップに教育長という役職の人がいますが、学校の先生の親玉みないな位置づけで、先生上がりの人がなるケースが圧倒的に多いですね。ただ、この教育長という役職もかなり微妙で、市の部長・局長級よりも上の役職であるにもかかわらず、教育予算などを決定する権限は実質的になく(首長が教育費の予算議案を提案する権限を持っている)、立ち位置はかなり微妙でしたね。ちなみに教育部長というのも別にいたりするので、決裁などの順番としては一応部長の上になりますが、実務の人というよりは、名誉職といったものに近いかもしれません。

意外とこんなのも教育委員会

教育委員会って、一般的には教育委員と呼ばれる人たちの毎月の定例会議を事務する事務局と、公立の小中学校の運営がメインとなりますが、実は、学校教育だけでなく実は結構幅広くて、社会教育(生涯学習)という分野のほうも結構部署があります。
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公民館、図書館、博物館、美術館、文化会館、動物園、体育館・・・ほとんどの市町村は、これらは教育委員会が所管してるんですね。私もかつて、こういった施設に勤務したことがありましたが、結構のんびりしていてパラダイスな部署だったのを覚えていますね。これらの施設はどれも共通しているのが、専門職が比較的多く、役所の本庁に比べると、だいぶ異動が少ないことですかね。定年までほとんど異動しないような、生き字引みたいな職員もかつてはいましたね。

ただ最近では、指定管理者制度といって、運営そのものを民間企業に任せている(厳密には違うけど委託に近い)ような施設も増えてきて、直営で運営しているところは都市部ではだいぶ減ってきました。指定管理者の運営そのものは、過剰ともいえるようなサービス拡大の一方で、ぎりぎりの人数で運営しているのが常で、働いている民間企業の職員は結構大変だったり、利用者とのトラブルも多いみたいで、かつての古き良き?時代から変わりつつありますね。

似たような組織は結構あるぞ

ちなみに、教育委員会のように「法律的、組織的には別だけど、実態はほぼ役場と変わらない」みたいな組織は結構あります。選挙管理委員会とか農業委員会、公平委員会(職員の勤務条件とか不利益処分とかを審査するところ。かなりマイナー)、固定資産評価委員会(固定資産税の評価に不服がある人の審査などをするところ。これもかなりマイナー)とか、都道府県になると公安委員会とかですかね。市町村だと規模が大きいところは別として、教育委員会と同様に職員が常時配属されているのは、農業委員会くらいでしょうか。それ以外のところはだいたい他の部署が兼ねていたり、選挙とか案件のあるときだけ臨時で編成されるような感じですね。

本当は怖い!?地方公務員のタバコ事情

どうも、元・中の人です。
生態編の中で飲酒をとりあげましたので、次はやっぱりタバコでしょう。ということで、今回は役所の喫煙事情について取り上げたいと思います。今回は若干社会派ですよ!


庁舎内は全面禁煙がスタンダード

かつては役所でも自席でタバコやパイプ!をぷかぷか吹かして、咥えタバコのまま接客なんてアホ職員もいたなんて昔話も聞いたことがあります。しかし、平成14年に成立した健康増進法によって、市町村役場においても徐々に禁煙や分煙が行われてきており、私の勤めていたところでも平成17年くらいには庁舎内全面禁煙になりましたね。
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そして、喫煙所は庁舎内のどこか隔離された場所もしくは、庁舎外の外や離れになっている役場が多いですね。まあ、愛煙家にとっては厳しい状況におかれていますが、非喫煙者の私にとっては、何を今さら当たり前だろ!って感じでしたね。愛煙家にとってつらい状況によって、私のいたところでは職員のうちの喫煙者率は3割くらいまで減っていましたかね。

なんと!勤務中喫煙禁止の自治体も!

民間では、けっこう勤務中の喫煙そのものを禁止している企業も増えてきましたね。横浜市の試算では、市役所職員の勤務中の喫煙により年間損失額が15億円にもなるという数字が出て、一時期ニュースになりました。勤務中の喫煙を禁止とした自治体は、浦安市大阪府堺市などですでに数年前から実施されはじめていて、全国的にも広がりを見せつつあります。

基本的には地方公務員には、職務専念(仕事に集中しなさい)という義務があり、喫煙により席をはずすことは、職務専念義務違反にならないのか?という議論があるんですね。横浜市の試算もそういったことで人件費の損失額を計算しているのだとおもわれるんですが、例えば1日4~5本、1回につき喫煙所までの移動時間も含めて10分強としても、喫煙者は非喫煙者と比較して1日当たり1時間程度は休憩していることになりますね。
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私の勤めてたところでも、愛煙家の職員に言わせれば「喫煙所での談話が、有益な情報交換の場なんだ」、「リフレッシュできて仕事の効率があがる」なんて話もしてましたが、(あくまでタバコ嫌いの私の視点ですが)まったくもってコジツケのナンセンスな言い訳にしか聞こえませんでしたね。1日8時間勤務のところ7時間勤務なわけですから、給料も87.5%(8分の7)にすべきでしょうな。

三次喫煙対策はまったく進んでいない

先日、すかいらーくが通勤途上の喫煙も禁止する旨のニュースが話題になりましたが、これって、まさに三次喫煙(残留受動喫煙)対策という目的もあるんじゃないでしょうかね。

役所では受動喫煙(二次喫煙)という点に対しての分煙は民間並みにすすんできましたが、三次喫煙(残留受動喫煙)については一切対策されてませんね。愛煙家の職員って、そばにいるだけで、独特のタバコ臭とかが衣服にしみついていて、私は好きになれませんでしたね。

まあ、喫煙したあとの衣服などについた残留物が、数日間は残り続けて、二次喫煙と同様程度の有害性をもつというのが三次喫煙なんですけど、三次喫煙そのものについて、そもそもあまり知られてないのかもしれません。

役所の公用車も基本的にすべて禁煙なのですが、たまーに、ドアを開けた途端に「前使った奴!吸いやがったなー!」と、残留受動喫煙に悩まされるときもありましたね。そんなときは運行記録簿を見て、前使用者の名前をしっかりと「心のデスノート」に刻んでましたね。

地方公務員って、転勤あるの?

どうも、元・中の人です。
今回は市町村役場職員の転勤について、その可能性と実態について取り上げてみたいと思います。


少ないがまったくないわけでもない

民間に勤める知人から、「役所は転勤がなくていいなぁ」とかつてよく言われたものです。これ、元・中の人的には8割ほどは正解といったところでしょうか。国家公務員や県庁マンでもない限り、基本的に地元密着型の市町村職員にはほとんど転勤はありません。
ただし、以下のような理由で転勤がある可能性もあります。

  1. 単純に市町村域が広く、部署異動によって通勤が厳しくなるような場合。(比較的地方の面積の広い自治体などにあるそうです。合併によって、自分の市町村なのに端から端まで車で2時間かかるとか。)
  2. 都内などにサテライトオフィス(東京事務所など)をもっていて、そこに異動になる場合。(地方の政令市など、財政的にも規模的にも大きな自治体が多い)
  3. 島しょ部などの市町村で、本土に出張所などがあってそこに異動になる場合。
  4. 人事交流などによって、県庁や省庁、県域一部事務組合、他市町村に一時的に出向になる場合。
  5. 災害対応などの応援職員として、災害地に派遣される場合。
  6. 派遣先への永久就職(行ったっきり帰ってこれない)人事交換制度

最も多いのは、4や5などでしょうか。かつては6の人事交換制度もあったときいたことありますが、今では採用基準が明確化しているので、A市役所で採用になった職員をB町役場職員として受け入れるといったようなことは、最近ではまずないでしょうね。一部、県警の警察官などは、本人の希望によりそういった制度(行ったっきり永久就職)があるようなことを、ニュースで耳にしたことがあります。

単身赴任となった場合は手当あり

私が以前勤めていたところでは、転勤によって単身赴任となった場合には、赴任先の家賃補助などと合わせて月額4万円とかその程度でしたが、単身赴任手当というものがでましたね。受け入れ先で寮などがあればよいのですが、国の省庁レベルにでもならない限り、まず地方公務員の派遣先で寮などを保有しているところなんてありませんので、レオパレスみたいな賃貸アパートを借りることになります。
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大抵は赤字だそうで、赴任先(派遣先)も大抵は激務な部署に配属されるので、派遣されても1~2年で戻ってくるケースが多かったですね。そういう意味でも、独身の若手で将来有望な職員が、経験と実績を重ねるために本人の意思のものとで派遣されるというケースが多かったと記憶しています。

ある意味、転勤がないのもツライ

さて、そんな感じで転勤はレアケースだったりする市町村職員ですが、ある意味で転勤がないのもツライという側面もあります。例えば、職場内の人間関係で問題があっても、なかなか逃げ場がありません。想像してみてください。極端な話、同じ職場で定年まで数十年間、嫌な人と仕事をしなくてはならない可能性があるんです。市町村の規模が小さくなればなるほど、地元密着になればなるほど職場の規模が小さくなるので、私も人間関係にはだいぶ苦労されられ、「いっその事、人事交流派遣に手をあげようか」なんて思ってたこともありましたね。