40代で早期退職した市役所の「元・中の人」がお届けします

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辞めてわかった!17年間勤めた地方公務員のリアルとその後

役所のホームページはなぜわかりにくい

どうも、元・中の人です。
今回は、「いまいち垢ぬけない」、「使えない」と日本全国で評判の、役所のホームページについて取り上げてみたいと思います。


とにかく更新が面倒だった黎明期

かつて、日本でインターネットが普及を始めたばかりのころ、市町村は結構早くからホームページは設置していたと思います。私のいたところも、1997年ころには開設していたように記憶しています。で、当時のスタンダードは以下のいずれかだったと思います。
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  1. 広聴担当部門とかパソコンに詳しい職員とかが、ホームページビルダーのようなソフトを使用して、セコセコと自家内職
  2. 「パソコンわかる人いないから」と、業者に全て業務委託

どちらも一長一短があって、1は情報の更新対応は結構早いんですけど、作りがかなり垢ぬけないアレな感じでしたね。トップページのタイトルが「○○町役場のホームページ」なんて感じで、スクロールしちゃったりするんですから。古き良き時代のホームページって感じでした。

一方の2は作りはかなりしっかりしたホームページなんですけど、とにかく情報の即時更新に相当な無理がありましたね。私のかつていたところはこの方式だったんですけど、ページ更新は、修正原稿と修正の申請書の決裁をとって、それと原稿データの入ったフロッピーディスクをホームページ担当課に持っていき合議をもらって、ホームページ担当課経由で委託業者に送付して、早くて数日たってから更新といったものでしたね。今考えると、あり得ないくらいとても面倒だったんですよね。

最近の主流

ここ最近は、自家サーバか庁外サーバかとかの違いはあると思いますが、どこの役所もCMS(コンテンツマネジメント)型のシステムを使っているケースが多いですね。どこの部署でも、各自がそれぞれ即時情報を更新できるという点では、黎明期とは隔世の感がありますな。

カオス状態なページは結構あるぞ

当然ですが、どこの部署でもそれぞれ即時情報発信できるようになった弊害として、勝手気ままにそれぞれの部署でテキトーにページを作ることになるので、結構、カオスな状態のページになってるところが多かったですね。もちろん、コンプライアンスとか一定のルールとか視覚障害者への配慮とか、複数人による内部チェック機能とか、いろいろあるんですけど、まあ、組織が大きくなればなるほど統制がとれなくなるのは世の常ですから、限界があるわけです。結果として、どこも以下のようなお役所的カオスなページが誕生するんですね。
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・似たようなページが乱立している
・フォーマットや文体が統一されていない
・カテゴリ分けが実にいい加減
・希望する情報が探せない、出てこない
・掲載情報の充実度合いに差がありすぎる
・あちこちリンクが切れている

元・中の人も、現役だったときにすでに自分のところのホームページを見る際には、カテゴリ分類なんて使わずに、検索窓直打ち一択でしたね。深すぎる階層にパンくずリストが大変なことになってる事なんて、しょっちゅうでしたから。

問題の根底は、今の役所の職員の大半(ほとんど?)が、ウェブによる情報発信を「片手間の仕事」としてしか認識していないことじゃないでしょうかね。だから、ホームページの更新に関して、しっかりと引継ぎされることなんてまずないので、異動によって事務担当者が変わると、ある日突然カオス化が始まったりするんです。

情報の充実度は自治体の規模に比例する

これは、かなりの数のホームページを比較していくと実感するのですが、役所のホームページの充実度は、やっぱり自治体の規模に比例しますね。政令市とか大きいところはそれだけお金と人員をあてて、しっかりと情報を充実させてる一方で、小さいところは手が回ってないのが見て取れます。どちらかというと、住民に直結する暮らしに関する情報はそれほどの差はないのですが、行政情報(財政情報とか統計とか人事とか)の部分を見ると、その役所の力の入れ具合が如実に出ますね。小さいところだど、法定情報(法律的に公表しなければならない義務付けられた行政情報)以外は空っぽで、観光情報と暮らしの情報しかないような市町村もたまーに見かけます。