40代で早期退職した市役所の「元・中の人」がお届けします

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辞めてわかった!17年間勤めた地方公務員のリアルとその後

お役所の現金事情

どうも、元・中の人です。
今回は、仕事上での現金の取り扱いというテーマを取り上げてみたいと思います。


支払で現金を扱うケースはかなりレア

民間経験者としては、役所での現金を扱うことの少なさには結構驚かされましたね。まあ、民間でも基本的には掛売伝票による後払いが基本なところがほとんどでしょうけど、でも、時と場合によっては個人立替えのうえで領収書を提出して後日清算なんてケースも結構あるんですね。

でも、役所はレアなケースを除くと、まずそういった清算ということはしません(一部の例外を除いて基本的にできない)。なので、ボールペン1本であっても、掛売に対応していない店では基本的には購入できないんですね。
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例外的なレアケースとして、支払で現金を取り扱うことができるのは以下のような場合に限られます。
・その店でしか取り扱っていない&その店が掛売に対応していないとき
・講師や委員などに対して謝礼を現金で支払う必要があるとき
・出張などで公共交通機関での交通費や宿泊費など、現金払いの経費がかかるとき
・敬老祝い金や生活保護費など、現金で直接支給が通例となっているとき

上のような場合も、その場で即現金が支給されるわけではなく、あらかじめ「○○という店で○○を○○円で購入する必要があるが、現金払いのみで、他店で入手できないため、資金前渡で現金を出してください」といったような決裁を行い、会計部署に提出して、処理後数日たって現金が支給されるという、とてもお役所らしいメンドーな手続きになります。

歳入受け入れは結構現金が多い

一方で、主に以下のようなものになるのですが、住民から納めてもらうケースとなる歳入受け入れに関しては、その性格上結構現金が多いですね。
・税金や保険税などの窓口納付
・住民票交付などの手数料など
・施設やサービスの使用料、保育料や給食費など
・物品販売代など
たまーにニュースで住民から受け入れた現金をため込んで着服した職員が逮捕なんて事件が出たりしますが、まあ、確信犯なんでしょうけど、その犯人の心境はちょっと理解できないですね。元・中の人的には、どちらかというと紛失などのリスクから、職員はため込んで現金を持っておくことは極力嫌がる傾向が強く、その日のうちに集まったお金は、出先部署とかでもない限りは、その日のうちに会計窓口に入金してしまうのがほとんどでしたね。ちなみに会計窓口に集まった現金は、その日のうちに指定金融機関(地元の地方銀行のケースが多い)に行って処理されることになるので、会計窓口でもそんなに多くの現金は手元に残しておかないのが基本でしたね。

ついで話になりますが、都道府県庁とか政令市とか結構大きい規模の自治体になると、庁舎の中に指定金融機関の窓口があったりするんですよね。あれ、弱小市町村にとっては結構羨ましかったですね。

特殊なケースの現金は存在する

一般的な市の会計とは別に、例えば近隣市町村と合同で話し合いを行うための協議会を作ったり、施設設立のための準備委員会だったり、そういった任意的団体の通帳や印鑑といったものを所管課で預かるケースはあります。関係市町村持ち回りで会計や幹事を輪番で回していたり、力関係的に半永久的に幹事市町村が固定というところもあったりします。
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金額的には、ホントに事務費程度の数万円といったものから、施設建設の準備負担金数千万円!みたいなものまでいろいろでしたね。かつて、東国原さんが初めて宮崎県知事になった際に、最初に県庁職員に対して行ったのが、こういった組織的に管理されていないお金の完全把握だったと思います。まあ、全てが怪しい裏金というわけでもないのですが(一部には本来の目的を失って完全に裏金になってしまったようなものもあるのかもしれませんが)、何よりもまず、それらのお金の一部(もしくは全部)に税金が投入されており、組織的にしっかりと把握・管理されていないという点が大問題なんでしょうね。

そういったものも、基本的には金庫であったり、保管庫であったり、カギのかかる形で保管するんですけど、元・中の人的には、そういったお金や通帳や印鑑といった類は、やはり紛失などのリスク回避の観点から、できるだけ持っていたくないという意識が強かったです。「早く次の幹事市町村に回したい」って感じでしたねぇ。